第77話『守森の真相』



「コホン…。とりあえず、イルゼにこの三日間の事を話さなきゃね」

軽く咳払いをすると、学が口を開いた。
ちなみに、女性勢とフェイは何故か京の夕食の手伝いをしに一階に行っている。

「それより、何でばあちゃん達が夕食の手伝いしに行ってんだ?」

イルゼが首を捻って聞くと、学は「それも含めてね」と言った。

「最初から説明するよ。まずね、三郎丸さんと、あの春日部って人は無事だよ。イルゼと木乃香ちゃんが助けたからね」

「そっか…」

学の言葉に、安堵と同時に残りの二人の事を聞くべきか迷った。
すると、それを察したのか学は首を振った。

「後の二人、立花京子さんと小倉俊二さんは…この村の古くからの風習で生贄にされてしまったんだって…」

「風習って、具体的には分かってるのか?」

イルゼが聞くと、学は頷いた。

「うん。朝倉でも、そこまでは分かってなかったみたいだけど、君と木乃香ちゃんが出て行った後に、京さんから話を聞いたんだ。エヴァンジェリンさんも、
まさか本当に主が居て、生贄の儀式をやってるなんて思ってなかったんだよ!」

「京さんの話ってのは?」

「うん…。この村に生贄の風習が出来たのはかなり前の話しなんだ。…覚えてるよね?南キヨの…」

「ッ――!?」

学の口にした南キヨと言う単語に、イルゼは目を見開いた。
南キヨとは、1940年に存在した相坂さよの記憶、記録を全て改竄して作り出された架空の存在だ。
そして、まさかいきなりその名前が出てくるとは予想が出来なかったのだ。
イルゼは喉を鳴らすと、学が先を進めた。

「1940年、この村である事件が起きたんだって」

「ある事件?」

「そう、それこそがこの村に於ける習わしの起こりなんだよ。南キヨの調べてて、あの麻帆良山の研究所の事を覚えてるでしょ?」

「ああ…。そりゃな…」

学の言葉に、イルゼは研究所で行われた実験について思い出していた。
ピエモンとレオモンがこの世界に来た事件の事を…。
すると、学は人差し指を上げて言った。

「いいかい?僕も聞いたときは驚いたんだけど、この村にも昔研究施設があったらしいんだよ」

「研究施設だって?」

「うん。と言っても、麻帆良山にあった様な巨大なモノじゃなくてね。一人の男が森の中に引き篭もって研究していたんだ。村の人達は、当時は男が何の
研究をしていたのか知らなかったんだってさ。なんでって?そりゃ、怪しいし、男も村の人達と話すのは食料を買う時だけだったらしいんだ。だから、誰も
その男に近寄らなかった。でね、後から分かったんだけど、その男が調査していたのは、森の主についてだったんだ。当時、ここの人達は主を本気で信
じては居なかったんだ。だから、男が森に住んでいても、誰も咎めなかった。ある日の事、森から悲鳴が聞こえたんだ。それも、人のじゃないね」

「それが…主か」

「そう。巨大な姿で、出現した主は村に現れたんだ。そして、男も一緒だった」

「一緒だった?…どういう事だ?」

学の話しに、イルゼは眉を顰めて聞いた。
すると、学は頷いた。

「男はこう言ったんだ。『選択肢をあげよう』ってね」

「選択肢?」

「うん。男は言ったらしいよ。『このまま滅びるか。それとも、定期的に人を供物として捧げるか。逃げると言う選択肢は認められない。誰か一人でも、この
村から逃げ出そうとすれば、この『ヤタガラモン』がこの村の人間を喰い尽くす。君達はこれから、子々孫々に至るまで、このヤタガラモンの餌になるん
だ』ってね」

「なっ―!?」

イルゼは絶句した。
男は、ヤタガラモンの正体を知っていたと言うのだ。
そして、この村を、ヤタガラモンの餌場にしたと言うのだ。

「そんな…事が…」

「村の人達は逆らえなかった。だって、主…ヤタガラモンって言うらしいけど。ヤタガラモンは巨大で、どう見ても温厚とは思えなかったんだ。そして、男は
去って行った。誰も追い掛けられなかった。イルゼ、この村が10年前にいきなり発展したって、朝倉が言ってたよね?」

「ああ…」

「それ、どの程度の発展だったと思う?」

「え?」

学の言葉に、イルゼは困惑した。
すると、学は言った。

「変だと思わなかった?いくら、自然が豊かで景観も素晴らしいからって、人が簡単に移住する?それも、急激に発展するほど…」

「どう言う…意味だ?」

「この村はね、取り残されていたんだ。時間の流れからね。文字通り、逃げられない。外に出られないんだよ。この村の人達は…。どうしてか分からない
けど、外から来る人も、10年前までで、たった一人…、あのジャーナリストだけだったんだよ」

「………」

イルゼは無言だった。
だが、頭の中では考えが出来上がっていた。

――結界…。

ヤタガラモンをこの村に喚んだのは、間違いなくその男。
そして、デジタルワールドとこっちの世界を結べるのは、魔法使い以外には考えられない。
そして、男は村人が逃げられない様に、そして…、助けが来ない様に村を結界で閉鎖した。
恐らく…、男が言った選択肢は正しく、自分達で選ぶ選択だったのだ。

――村人全員で自決するか…、生贄を差し出すか…か。

イルゼがそう考えていると、学が言った。

「当時、この村は1940年の状態で時間が停止してたらしいんだ。ほら、この守森荘だって、新し過ぎるって、最初に誰かが言ってたでしょ?」

「ああ…」

「それってさ。本当に新しかったんだ。それも、この村の家全てがね。それまでは、どの家もボロボロで、木造の崩れそうな程酷い状態の家ばかりだった
んだ。そして、自給自足を余儀なくされていた。畑を必死に耕して、森の動物を狩って、湖で魚を釣って。それが、ここに来たトレジャーハンター達に興味
を持たれたんだ。倫理も1940年で止まっている。あまり、言いたい言葉じゃないけど男尊女卑って知ってる?」

「だんそんじょひ?」

学の質問に、イルゼは首を振った。

「要はね、男が偉くて、女は男の為に生きればいい。そんな考えが、昔はあったんだ。特に、戦時中だったしね。そう言う考えも、トレジャーハンター達は
気に入ってね。住み始めたんだよ。10年前に、突然現れたジャーナリストが来てから、突然トレジャーハンターや、警察や、他のジャーナリスト達が入って
来た。それで、お金が入って来て、お金が使える様になって、元々結び付きが強い村だったから、村人達が一緒に頑張ってここまで発展させたんだ。そ
れでね、発展させると同時に、村の人達は考えたんだよ…」

学の言葉に、イルゼは口を開いた。

「トレジャーハンターや、外の人間を生贄にすればいい…か?」

イルゼの言葉に、学は頷いた。

「名推理だね」

皮肉気に言うと、学は話を続けた。

「それが、この村の神隠しの真相。ヤタガラモンに食べさせてたんだ。死体なんて現れる訳ないよ。食べられちゃったんだから。それに、神護の森に調査
しに行くと、決まって神隠し。つまり…」

「ヤタガラモンに喰われた訳か…。それで、警察は調査を止めた。当然だな…」

イルゼが言うと、学は肩を竦めた。

「まったくね。しかも、それを餌に釣られて来たトレジャーハンターは次から次に来る…」

「研究してた男ってのは?」

イルゼが聞くと、学は首を振った。

「この話はね、京さんもお母さんから聞いた話なんだって。それに、この村の男を知っている人は殆どが…。ただ、特徴的な服を着ていたらしいよ。何時
も、顔を覆ってて、大きい布を纏ってるって感じだったんだってさ」

「大きい…布か…」

「そう。まぁ、この村の真相はこんな所だね。あの後、京さんの話を聞いてる途中で、突然森の方から悲鳴が聞こえて来たんだ。それも、たくさんの…」

「………」

それが、ヤタガラモンに襲われた、あの時、朝倉を襲おうとしていた男達だと察しがついた。

「それでね、エヴァンジェリンさんが駆け出して行ってね。僕達も追い掛けたんだ。でもね、遠くで爆発をしているのが見えて、エヴァンジェリンさんが僕達
は行っちゃ駄目だって言って止めたの。でも、僕達が駄々を捏ねてエヴァンジェリンさんが行くのを遅らせちゃったんだ…」

学は俯いて、申し訳なさそうに言った。

「あの時は、二人が心配で、待ってられなかったんだ…。それで、遠目で湖が爆発して、大きな怪鳥が見えて…、それから、湖に急ぐと、いきなり空中が
光って、何かがヤタガラモンを退治したのが見えたんだ。その後、僕達が湖に到着したのは5分くらい経ってからだった。イルゼも、木乃香ちゃんも、和美
ちゃんも、三郎丸さんと春日部さんも倒れてて…。それからは大騒ぎだったよ。ヤタガラモンが退治されているのを村から見た村人達は歓喜したけど、同
時に生贄についてもバレてしまった。そしたら、村の人達の反応は二つに別れたんだ…」

学の言葉に、イルゼは溜息を吐いた。
察しがついたからだ。

「村人の一部は、僕達を殺そうとしたんだよ。信じられる?でも、京さんや、村に新しく住み始めた人達や、他にも何人もの人達が反対してね。警察が来
て、色々と大騒ぎだったよ。でも、証拠が無いからね。ヤタガラモンなんて巨大な魔物が居たなんて言って、信じる人達が居ると思う?まさかだよ。それで
ね、結局、村の人達は罪に問われなかった。和美ちゃん達を誘拐したのは、神隠しにあった人達だって事になってね。それでも、責任は取らなくちゃいけ
ない。だから、生贄にされた人達を供養したり、森や湖を修復したりしてるんだよ。それが、せめてもの罪滅ぼしになる様にね。今、その為に色々な人達
がこの村に来てるんだ。工事の人達なんかがね。それで、ここにも沢山の人が泊まる事になって、京さん一人じゃ大変だから、エヴァンジェリンさん達が
手伝う事になったんだよ」

学が話し終えると、イルゼは「そっか…」とだけ言った。

「正直、俺が寝てる間に色々起きすぎてて、なんか変な感じだな。…なぁ、学」

「なんだい?」

「お前、どう思ってるんだ?」

イルゼが聞くと、学は目を細めた。

「何の事だい?」

学は、穏やかに聞き返した。

「……いや、何でもない…」

学の言葉に、イルゼは首を振った。
未だ、言う時では無いと悟ったから。

「うん。…イルゼ、僕も夕映ちゃんも、本当はイルゼが何を聞きたいのか知ってるよ?でも、待ってるからさ。…何時か、話してくれたら嬉しいな。だって
…、僕達は友達なんだからさ」

その言葉に、イルゼは泣きそうな笑顔を作った。

「ああ…、そうだな。何時か…言うよ。それまで、待ってて欲しいな」

「うん…。待ってるよ」

そのまま、二人は何も話さずに座ったまま、時間が過ぎるのを待った。





深夜遅く、エヴァンジェリンが、森の中で一人の男と話をしていた。

「確かに、森の中の祠に基点がありました」

「そうか、これで、全部分かった訳だな…。ご苦労だったな、タカミチ」

エヴァンジェリンが、湖の工事を請け負った業者の制服を着た男、高畑.T.タカミチを労った。
タカミチは、エヴァンジェリンが三日前の夜に近右衛門に連絡して、近右衛門直々の指示で派遣されたのだ。
この村の調査の為に。

「ええ、恐ろしいですね。ここまで残酷な事が出来るなんて…」

「全くだ…。この村をあのヤタガラモンとか言うのの餌場にするとはな…」

「入ったら二度と出られない結界。外からは入れない結界。この二つがあるせいで、この村の人達は長い間…」

タカミチは嫌悪感が隠せなかった。

「何者なんでしょうか…。ヤタガラモンをこの地に召喚した男は…」

タカミチの言葉に、エヴァンジェリンは腕を組んで首を振った。

「さてな。私にも分からん。だが、タカミチはさよの話は聞いているか?」

「え?ええ、多少は聞かせて頂きましたが…」

「そうか…。妙…だとは思わないか?」

「妙?」

エヴァンジェリンの言葉に、タカミチは眉を顰めた。

「1940年。さよの事件も、この村の事件も、同じ年だ。これは偶然か?それに、どうしてこうも連続でデジモンが現れる?レオモンやピエモンもそうだ。ま
るで…イルゼを待っていたかの様に…」

「イルゼ君を…?」

エヴァンジェリンの言葉に、タカミチは困惑した。

「馬鹿な考えだと思うか?」

「……率直に言えば。エヴァンジェリンさん、本気で言ってるんですか?まさか、イルゼ君が何か関係しているとでも?」

タカミチの言葉に、エヴァンジェリンは首を振った。

「違う。イルゼの意思では無いし。裏鬼門の開放も、ヤタガラモンの暴走も偶然だ。だがな、気になる事があるんだよ」

「気になる事?」

エヴァンジェリンの言葉に、タカミチは首を傾げた。

「そうだ。あの裏鬼門にしろ、この村にしろ、どうしてピンポイントでデジモンが関る事件に遭遇出来る?麻帆良七不思議は仕方ないにしても、この村に来
たのは本当に偶然か?この村以外にも、自然が綺麗な山や村など幾らでもある。それにだ…。タカミチ、この村の生贄の儀式の周期は調べてあるだ
ろ?」

「え、ええ…。たしか、二年に一度、男が村人に渡したと言うエンブレムが反応した日との事でしたが…」

「そうだ。この村ではお土産に模造品が売られているし、家の外にもお守りとして飾られている」

「それが何か?」

「私が気になっているのはな。この、周期がどうしてこんなにも正確に私達が来た日に合うんだ?これを偶然として片付けていいのか?」

森の木に背中を預けて、エヴァンジェリンは言った。
だが、タカミチは首を振った。

「考え過ぎですよ。それに、聞いた話じゃ、この村のパンフレットを見つけたのは綾瀬夕映なんでしょう?イルゼ君の意思でもないし…。考え過ぎですよ。
エヴァンジェリンさんは、イルゼ君の事が心配なんですよね?彼が何か恐ろしい運命に導かれてるんじゃないかって。大丈夫ですよ。イルゼ君なら。それ
に、もしも何かに導かれているなら、護ってあげればいいじゃないですか。ね?お母さん」

タカミチは優しい顔で言った。
タカミチの言葉に、エヴァンジェリンは小さく息を吐いた。
夏だというのに、山の中だからか、少し涼しい。
吐いた息は、目を凝らせば僅かに白くなっているのが分かる。
そして、エヴァンジェリンはフッと笑った。

「そうかもな…。参った、私も甘くなったものだな…」

自嘲する様に、エヴァンジェリンが言うと、タカミチは首を振った。

「違いますよ。甘くなったんじゃない。貴女は、優しくなったんだ」

タカミチの言葉に、エヴァンジェリンは目を丸くした。
それから、ククッと苦笑した。

「優しい…か。どうなんだろうな。なぁ、タカミチ。もし、今の私なら…アイツは振り向いてくれたのかな?」

エヴァンジェリンの言葉に、タカミチは顔を伏せた。

「エヴァンジェリンさん…、彼は…」

「知ってるさ。死んだんだろ?」
「違います…。僕が言いたいのは…」

タカミチは辛そうに顔を歪めた。
そして、少しだけ悔しくなった。
どうして、彼はこの女性を選ばなかったのだろう、と。
だが、馬鹿な考えだと首を振って打ち消した。

「本当は、言ってはいけないんです。だけど、どうしても言いたい。内緒に…しておいて貰えますか?これから言う事を…」

タカミチの言葉に、エヴァンジェリンは首を傾げた。

「別に構わないが?」

エヴァンジェリンが言うと、タカミチは口を開いた。

「ナギは、子供を作っているんですよ。ある、女の人と」

「ッ――!」

その言葉に、エヴァンジェリンは絶句した。

「魔法世界の、ある王族の方との間に…。僕も、未だ直接会った事は無いんですが…。ナギが死亡する前に、肌を重ねて、種付けをして、去年生まれ
て、今はウェールズの山奥の村に預けられてるそうです。詳しい事は僕にも…」

辛そうにしながら言うタカミチの頭に、エヴァンジェリンは手を乗せた。

「すまんな。勘違いさせてしまったようだ…」

「勘違い…?」

エヴァンジェリンの言葉に、タカミチは困惑した。
すると、タカミチがドキッとしてしまう程綺麗な笑みで口を開いた。

「私は、別に今でもナギを恋焦がれてる訳じゃないんだよ。本当の事を言えば、少しは恨みもある。何せ、私の封印を解きにも来ないくせに、自分は好き
な相手と体を重ねていたんだからな…。でもな、感謝もしてるんだよ。アイツのおかげで、私は大切な存在が出来た。だから、今なら言えるよ。死んでしま
ったのは悲しいが、それでも、その前に大切な人と、愛の結晶をこの世に誕生させられたんだ…良かったな…ってな」

「…………」

エヴァンジェリンの言葉に、タカミチは涙が溢れてしまった。
そして、エヴァンジェリンの前に土下座した。

「ごめんなさい…」

「ッ―!?い、いきなりどうした!?」

突然の、タカミチの行動に度肝を抜かれて、エヴァンジェリンはアワアワと混乱した。
だが、タカミチは再び頭を地面に押し付けた。
それを見て、エヴァンジェリンは困惑した。
どうしてタカミチが土下座しているのかが分からなかったから。
そして、頭を下げながらタカミチは心に誓った。
護りたいと。
アスナを護る。
そして、同時に目の前の女性の幸せを護りたいと。
そして、同時に願った。
この女性を、一生守り続けることが出来る者が現れる事を。
遠い将来に、取り残されてしまうだろうこの女性を護ってくれる者が現れるのを。
そして、起き上がると口を開いた。

「エヴァンジェリンさん。僕は…強くなりたい。だから、これからもよろしくお願いします!!」

そう叫ぶように言って、タカミチは頭を下げた。
生半可な強さでは意味が無い。
王族として、強力な力と、技を持つアスナを護る為に。
そして、目の前で皆が笑っていられる様に。
タカミチは強く思った。

――皆の笑顔を…護りたい。

その思いを篭めて、タカミチは頭を下げた。
すると、エヴァンジェリンは「そうか」とだけ言った。

「お前なら強くなれるだろうさ。何となく、そう思うよ。調査ご苦労だったな。私達は明日には麻帆良に帰る。イルゼも眼を覚ました事だしな。もうしばらく滞
在する事になるのだ。無理はするなよ」

そう言いながら、エヴァンジェリンはタカミチに背を向けて森の出口に向かった。
そして、残されたタカミチは、自分の額を殴りつけた。

「…僕が護るべきなのはアスナだ。…僕って惚れ易いのかなぁ…」

そんな事を呟きながら、タカミチは森の中で一人悶々しているのだった。





翌朝、エヴァンジェリン達は荷物を麻帆良に送って、手ぶらでバスに乗った。
たくさんの人が集まって、運送業者も来ていたので任せたのだ。
バスの中で、それぞれが思いを馳せていた。
そして、面々は麻帆良学園に戻って来た。





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