第68話『射撃大会』




本選が開始され、出場者は128人。
最初は、予選の三倍の距離にある的に十発中で何発当たるかと言う競技だ。
この競技でいきなり半分が敗退する事になるらしい。
イルゼは一番最後で、射撃場に行くと、二丁拳銃を持った。
そして、遠くにある的を見ると、スゥーッと長く息を吸い、呼吸を止めると、二丁拳銃を八の字に構え撃とうとした瞬間、頭の中で突然何かが煌き、立ち眩
みが起きた。
そして、知らない声が一瞬、記憶の片隅で再生された。

『お前は実に馬鹿だな、銃を横にすればカッコいいとでも思っておるのか?』

「あっ!?」

突然、凄まじく懐かしく且つ、腹の立つと言う不思議な感情に襲われた。

――な、なんだよ…今の?…すっげえ、むかついたぞ…。

そして、イルゼは気を取り直して、今度は銃をキチンと縦に持った。
そして、呼吸を整え、目線は的の中心を射抜く。
本来、銃には反動がある物で、片手で銃を持つなど通常では在り得ないのだが、イルゼはどうしてか二丁で持つ方がしっくりと来た。
そして、しっかりと体が一切ブレなくなるまで集中力を高めた。
そして、一発目。
弾丸は見事に真ん中を射抜いた。
そして、二発目、三発目と次々に連射していき、最後の弾丸も全て真ん中に命中させた。
そして、止めていた呼吸を静かに吐くと、再び幻聴の様に、老人の声が響いた。

『わしが教えるのはここまでじゃ…、しっかりその………を使いこなす事じゃ』

そして、イルゼは無意識に呟いていた。

「ありがとな…ごめんな…ガン・スミスの親父…」

そして、一瞬、立ち眩みをすると、その事を、イルゼは全く覚えていなかった。
遠い日の記憶。
キーモンとして、生まれる前の、ずっと、ずっと昔の記憶…。





観客席に戻ると、
木乃香達が出迎えた。

「お疲れ様やぁイルゼ。凄かったでぇ」

「うん!あんなに遠いのに連続で真ん中に命中なんて凄過ぎだよ!」

木乃香とフェイが目をキラキラと輝かせながら賛辞を送るのに、イルゼはついニヤケながら「そ、そうか?」と嬉しげに聞いた。

「いや、本当に凄かったぞ。これは…修行に…もいいか…」

エヴァンジェリンも褒めながら、最後の方は独り言になっていた。

「ふいぃ、にしても、このまま行きゃ、まぢで楽勝でパレード参加権ゲット出来るかもな!」

ヒヒッと笑いながら、イルゼは電光掲示板に乗る自分の名前を見た。
だが、フェイが「あれ?」と首を傾げた。

「ん?どうしたん?フェイ?」

木乃香がフェイの視線に顔を向けると、そこにはイルゼが二位だった。

「あんなに凄かったのに二位なんかぁ?」

木乃香はガッカリした様に言った。

「一位の人はどんな人なのかな?」

フェイが一位の名前を見ると、そこには『235番ヴァン・オーガスタス・ドラクリヤ』と書かれている。

「なんか、凄い名前やね…」

木乃香は「はぇぇ」と溜息を吐きながら言った。

「だねぇ、ヴァンさんって言うんだ」

フェイも電光掲示板を見ながら言った。
すると、電光掲示板が切り替わり、上位の選手の顔を写した。
イルゼの顔もある。
そして、オレンジの小さな丸いサングラスを掛けている、青髪の短髪の青年の顔が映った。

「あれがヴァンと言う男か。なんか、胡散臭いな…」

エヴァンジェリンは映像を見ながら失礼な事を言った。

「ヴァンか…」

「ああ、私はヴァンと言う。君が、イルゼ君かい?」

突然、気配も無く背後から呼び掛けられた。

「え?」

イルゼが目を丸くして後ろを振り向くと、そこにはさっきまで電光掲示板に映っていた映像の男、ヴァン・オーガスタス・ドラクリヤが居た。

――え?何時来たんだ!?

イルゼは何故か恐ろしくなった。
目の前の男が、どうしてか得体の知れない存在感を持っていたからだ。

「二丁拳銃、見事だったね」

近くで見ると、身長は180を越えている。
サングラスで目元は判らないが、かなりハンサムなのが顎のラインや、鼻の形で判った。

「あ…りがとう」

イルゼは動悸が激しくなるのを感じた。
視線を動かす事が出来ない。
在り得ないと判りきっているのに、視線を逸らしたら…それで何かが終わりを告げる。
そう、頭のどこかで警鐘が鳴り響いているのだ。

「残りは四種目だそうだね」

「そ、そうなのか?」

ヴァンの言葉に、イルゼは聞き返した。
すると、フェイが答えた。

「うん、次からは決勝戦までに四分の一ずつに振るい落とされるみたいだよ」

「え?」

フェイがあまりに自然体で、パンフレットを見ながら言った事に、イルゼは信じられない気持ちになった。

「?…どうしたん?イルゼ?」

木乃香も、まるでヴァンのプレッシャーを感じない様に言った。

――俺…だけ?

「それじゃあ、お互いの健闘を祈ろう」

そう言って、ヴァンは離れて行った。

「どうしたんだ?イルゼ…?」

エヴァンジェリンは、様子のおかしいイルゼに、眉を顰めながら聞いた。

「え?…ああ、いや。いきなり後ろに来たからビビっただけだよ」

イルゼが言うと、ちょうどアナウンスが流れた。

『これより、本選の第二種目、クレー射撃を開始します。電光掲示板に表示されましたゲートから、射撃場に入場して下さい』

「よし、行って来る」

イルゼは、木乃香達に手を振り、電光掲示板に表示された自分の行くべきゲートを確認して下に降りた。
イルゼの番が回ってくると、観客達は完成を上げた。
小学一年生で、これだけの射撃の腕を見せたのだ。
観客の期待は高まっていた。
だが、イルゼはそれ以上に、銃を持った瞬間に襲ってくる、訳の判らない懐かしさに、未だ戸惑いが隠せなかった。

「ッ――!」

そして、頭の中に一瞬だけ、知らない映像が流れた。
ぼやけて、ほとんど確認出来なかったが、それは人影の様だった。
そして、遠くから囁かれているかの様な不思議な感覚で、声が聞こえた。

『動く物を狙うならば、予測するのじゃ』

『だめじゃ!それでは…をやる事は出来ぬ』

『空気の流れを感じよ、空間を把握するのじゃ』

まるで、揺さ振られる様に、知識が流れ込んでくる。
それは、進化の時、技や体の動きの情報が頭に流れ込んでくるのに似ていた。
そして、イルゼは射撃場に入った。
クレー射撃のルールは、脇のスイッチを押すと、数秒後に地面に設置された射出口からフリスビーが発射され、それを打ち抜くのだ。
これは、フリスビーを打った瞬間に、コンピューターが察知し、次のフリスビーを発射する。
一分間にどれだけのフリスビーを破壊できるかが試される。
ちなみに、破壊といっても、着弾した瞬間に、フリスビーが自動的に壊れる仕組みになっているのだ。
弾丸が無くなった場合は、再装填する必要があるが、フリスビーが地面に落ちたらそこで終了。
その点も気を付けなければならない。
そして、イルゼは再装填用のマガジンをスイッチの置いてある小机に並べると、スイッチを押した。
呼吸を止め、神経を研ぎ澄ます。
自然な動作で、射出された瞬間に、フリスビーはイルゼの銃から放たれた弾丸によって粉砕されていた。
そして、各12発のオートリロードの銃弾を撃ち尽くすと、新たにフリスビーが射出されるのを確認もせずに、イルゼはトリガーの脇にあるマガジンのストッ
パーを解除し、僅かに手の振動によって滑り落とさせ、立てて置いた新しいマガジンを振り落とすように装填すると、そのまま落ちる寸前のフリスビーを
打ち抜いた。
そうして、計52枚のフリスビーを破壊して終わった。
結果は、イルゼは再び二位だった。
ワルサー型の片手銃でありながら、凄まじい連射力と再装填のタイムラグがほぼ0だった事により、一分間で121発もの弾丸を放ったのだ。

「まぢかよ…」

自分でも、かなり凄いと思ったのだが、ヴァンは遥か上を行った。
そして、そのまま第三種目のラジコンの的による不規則な動きに対応する種目で16人だった選手は四人になり、準決勝の種目として、無数に飛行する
的の中から外れが紛れ、それに当てるとその場で失格と言うルールの中、全ての的に当てろと言う物で、いよいよイルゼとヴァンの決勝戦となった。
イルゼとヴァンの決勝戦の種目を、アナウンスが説明した。

『さあ!本日の射撃イベントもいよいよ最後の種目となりました!勝者には、マホラフィスティバル・ナイト・パレードへの参加資格が与えられます!決勝
戦の種目は至ってシンプル!どちらかの弾丸が相手に当たった瞬間に終了の制限時間無しのバトルです!』

「はっ!?」

そのアナウンスにイルゼは呆気に取られたように声を上げた。

「バ、バトル!?」

フェイもパンフレットを見て決勝戦はお楽しみと言う文字に呆然とした。

「イ、イルゼ、大丈夫なん?」

木乃香も心配そうにイルゼを見た。

「ふむ、まさかいきなりバトルとは…。子供にそんな事させていいのか?…とにかく、イルゼ、どうだ?怖いなら止めたっていいと思うが?」

エヴァンジェリンが言うと、イルゼはニッと挑戦的に笑った。

「へっ!冗談!面白そうじゃん!」

イルゼがそう言うと、木乃香とフェイは心配そうに見たが、エヴァンジェリンは「そうか」とだけ言った。

「いいか、相手から視線を逸らすな。それだけで勝率は天地の差が出る。後は、思う存分戦って来い。どうせ、怪我はしないんだ。こう言うのは、お前にと
ってはいい経験になる筈だ。頑張って来い」

そう言うと、エヴァンジェリンはイルゼの頭を優しく撫でた。
そして、イルゼは「おう!」と言ってゲートに向かった。

「行ってくるぜ!ばあちゃん、木乃香、フェイ!」

「うん!いってらっしゃい!」

「頑張って!イルゼ」

木乃香とフェイの言葉を背に受けて、イルゼは決勝戦に望んだ。
イルゼが入場すると、高らかに音楽が鳴り響いた。『EVO』と言うパンク曲だ。
胸が高揚し、テンションの上がる曲だった。
そして、別のゲートからもヴァンが姿を現した。

「お互い、全力を出し合おう」

そう言って、ヴァンは右手を差し出した。
それに、イルゼは再び襲い掛かるプレッシャーを無理矢理捻じ伏せ、キッとヴァンを睨むと、ニッと挑戦的に笑って答えた。

「おう!折角だし、とことんやろうぜ!」

「…なるほど、やはりお前は…」

「?…何か言ったか?」

後ろを向いて、決められた場所に向かおうとするイルゼの背後で、殆ど唇を動かさずに呟くヴァンの声が微かに聞こえ、イルゼは眉を顰めた。

「いや、何でもないさ。さぁ、お互い頑張ろう」

そう言うと、フッとヴァンは笑うと、お互いに決められた位置に着いた。
イルゼは二丁拳銃。
ヴァンはワルサーではなく、グロック型だ。
そして、流れていたパンクが終わると、アナウンスが流れた。

『片や、麻帆良学園本校初等部の1年B組!イルゼ・ジムロック君!片や、アメリカから来た超イケメン、ヴァン・オーガスタス・ドラクリヤ選手!お互い、と
んでもない射撃テクニックを見せてくれました。そして、太陽も沈みかけ、遂に!決勝戦です!それでは、バトル・スタート!!』

アナウンスが開始の合図を叫んだ瞬間、イルゼは本能的に右に跳んだ。
すると、イルゼの居た場所には数発の弾丸が通って行った。
そして、次の瞬間にはイルゼは転がるように更に右に避けなければならなかった。
イルゼは動きながら、銃を選ぶ場所にあった性能表で、確認したグロックの装填数を思い出した。
有名なデザートイーグルや、グロック、ワルサーなどの性能表を漠然と見ていたが、それがバトルと言う形式では強みとなる。
幾ら再装填が早くても、連射は一瞬止まる。
それを、イルゼは狙うしか無かったのだ。
それほど、ヴァンの連射が早すぎるのだ。
当たらないのは、ヴァンが何を思っているのか、態と避けれる隙を用意しているからだ。

――余裕…って事だな…やっぱ。

脚部にエネルギーを集中させ、移動速度を上げているが、それでも大人の足と同程度レベルにしかならない。

――くっそ!この前は出来たのに!!

イルゼは、マナを吸収しようとしたが、集中する暇が無いのと、アスナと喧嘩した晩の感覚が思い出せないせいで、出来なかった。
自力のエネルギーも、どんどん減っていく。





観客席で見ていた木乃香達は、ハラハラしながらその様子を見ていた。
そして、木乃香が何かしたいと思い、仮契約のカードを取り出そうとすると、エヴァンジェリンに止められた。

「おばあちゃん?」

「止めておけ。それで勝っても意味は無い。これは、イルゼだけの力で勝ってこそ意味があるんだ」

「……うん」

エヴァンジェリンの言葉に、木乃香はシュンとなり頷くと、エヴァンジェリンは木乃香の頭を撫でて言った。

「それよりも、応援してやれ。その方がずっと意義がある」

エヴァンジェリンに言われ、木乃香は深呼吸をすると、頷いた。

「うん!イルゼ!!頑張れえええ!!!」

木乃香が叫ぶと、フェイも大きく口を開けた。

「イルゼェェ!!頑張れぇぇぇ!!」

そして、二人が応援している先のイルゼの様子をジッと見つめながら、エヴァンジェリンがスゥーッと息を吸い込んだ。

「イルゼェェ!!頑張るんだぞ!!!!」

そして、大声で、イルゼを応援した。
その瞬間、勝負は動いた。




――これで…10発!!

「貰った!!」

イルゼはグロックの装填数である10発を撃ち尽くしたのを確認した瞬間、右手の銃でヴァンを狙った。

――な…に?


すると、イルゼは信じられない思いだった。
ヴァンは、10発の装填数分を撃ち尽くしたと言うのに、再びトリガーを引いたのだ。
ブラフかどうかは関係なかった。
ただ、本能のままに銃身の向いている弾道から全力で体を逸らせた。
すると、11発目の弾丸が放たれたのだ。

「教えておこう。グロックの装填数10発は、ただのマガジンの装填数だ。最初から銃に弾丸を装填しておけば、弾丸は+1になる」

バランスを崩したイルゼの一瞬の隙に、ヴァンはマガジンの再装填を終えてしまった。

「と言っても、今度は最初っから装填、と言う訳にはいかないから、装填数は今度はキッカリ10発だ…」

「ああ、そうかよ!!」

ヴァンの口上の途中で、イルゼはヴァンに正面から両腕を前に伸ばして撃ちながら駆け出した。

「自棄か?」

「違うね、攻めなきゃ勝てねえ!!」

ヴァンの問いに答えながら、イルゼは次々に後退しながら軽やかに避けるヴァンに銃を向けたまま駆けた。

「―――フッ!」

すると、後退しながら、空中で仰向けになったまま、ヴァンはイルゼを見もせずに的確にイルゼに弾丸を放った。

「んなろ!!」

それを、イルゼはエネルギーの篭った足で地面を蹴り、土を舞い上がらせた。
すると、弾丸は全てイルゼに届く前に破裂し、その間に、イルゼはマガジンを再装填した。
そして、ヴァンは仰向けからそのまま一回転して地面に膝をつけるようにして、舞い上がった土の隙間を狙って弾丸を撃った。

「っそだろ!?」

イルゼは倒れ込むように横に避けると、視界に自身を狙うヴァンの姿が映った。

――シマッ!?誘われた!!

理解した瞬間イルゼはルールの、体に弾丸がヒットした場合と言うのを思い出し、ほぼ一列に飛んで来る弾丸に、左手の銃を投げ放った。
すると、銃に阻まれ、全ての弾丸が破裂した。
そして、イルゼは間髪入れずにヴァンに向けて銃弾を放った。
すると、同時にヴァンも弾丸を放っていた。
それをオーバーアクションで横に避けながら、イルゼは銃弾を連射してヴァンを狙った。
そして、イルゼが弾丸を放った時、ヴァンの銃の弾丸が切れた…。
そしてイルゼは見た。

――わら…った?

その瞬間、ヴァンは自分の銃をイルゼの撃った弾丸に投げ、落ちていた、イルゼの投げた銃を拾うと、今度は、イルゼの方の弾丸が切れてしまった。
そして、ヴァンがイルゼを撃とうとしたした瞬間、アナウンスが流れた。

『試合終了!!イルゼ選手の勝利です!!』

そのアナウンスにイルゼも、観客達も呆然としてしまった。
そして、ヴァンの口元が笑っていた。

「なるほど、そう言う事か」

ヴァンは心底愉快そうに、射撃場に入る前に渡された長袖と長ズボンのジャージを触って言った。
弾丸が露出した肌に当たるのはやはり拙いと言う事と、服が汚れるからと言う事着替えさせられたのだ。
弾丸が破裂し、中身の液体が付着した銃を持つヴァンの手袋も。
そして、イルゼも思い至った。

「センサーか」

「その様だ」

イルゼが言うと、ヴァンは苦笑した。
そして、その事を観客達も理解したのか、ようやくざわめきが戻って来た。

「中々楽しかった。ありがとう、イルゼ君」

「イルゼでいいさ。俺もヴァンって呼んでもいいか?」

近づき、ヴァンがイルゼに握手を求め、イルゼも笑顔で返して言った。

「勿論だ。イルゼ、………君とは、また何処かで会うだろう。ではな…」

突然、フッと笑うと、ヴァンはそう言って、出口に歩いて行ってしまった。
そして、アナウンスが流れた。

『それでは!授賞式を執り行いたいと思います!!優勝の栄冠に輝いたイルゼ・ジムロック選手!!射撃場、メインゲートから、セントラルエリアに来て
下さい!優勝商品とトロフィーが授与されます!』

アナウンスの指示に従い、イルゼはメインゲートに向かった。
すると、観客達が次々に歩くイルゼに祝福の言葉を送った。
最後が僅かに納得いかない人もいたが、小学一年生と言う事もあり、十分に祝福する価値があると判断したようだ。
そして、エヴァンジェリン、木乃香、フェイも近づいてきて祝福した。

「おめでとうイルゼ。最後だ、授賞式、ビシッとな!」

エヴァンジェリンの言葉に、「おう!」とイルゼは笑って言った。

「イルゼ、おめでとう。かっこいいで」

木乃香もニコッと笑いながら言った。
それに、イルゼは「へへ、サンキュ!」と答えた。

「イルゼ、おめでとう!」

フェイも祝福の言葉を送り、イルゼは「おう!」とサムズアップして答えた。
そして、授賞式は滞りなく終わり、大きな拳銃型のトロフィーと、パレードの参加資格と集合場所の書かれたプリントを貰った。
トロフィーは部屋に送って貰い、参加資格の紙に、イルゼの名前と、木乃香、フェイ、エヴァンジェリンの名前を書き込み、イルゼは木乃香達と、集合場
所に向かった。








トップへ  目次へ 前へ  次へ